ハードコアのルーツを遡ると、当然70年代のパンク・ロック、SEX PISTOLS,THE CLASH,DAMNED,RAMONES,GERMS,AVENGERSらにブチ当たる。しかしながら、それらのバンドが直接ハードコア・パンクの登場を促したわけではなく(AVENGERS,GERMSあたりは繋がりがないわけではないが)、ハードコア・パンク登場以前に、それらの橋渡しとなるパンク・バンドが存在したわけである。
カリフォルニア州はロサンゼルス、ハモザ・ビーチ近郊からは、そしての初期にシンガーを務めたキース・モリス率いるのギタリスト、グレッグ・ヘットソンはRED CROSSへの参加を経て、BAD RELIGIONを掛け持ちしていた。RED CROSSは現在カレッジ・ロックの大御所として知られる。流れ的にはLEMON HEADSなんかにも近いだろう。BAD RELIGIONといえば、彼らの古巣EPITAPHより数年前復活作をリリースしていたのが。ALLの前身である。その〜ALLのドラマー、ビル・スティヴンソンは一時期に参加していた。ビル・スティーヴンソン参加以前にでドラムを叩いていたのは、ニュージャージー州出身、のロボである。ほかにも、オレンジ・カウンティからは、現在はよりアメリカン・ロックよりのアプローチにレイド・バックしてしまったSOCIAL DISTORTION、T.S.O.L、AGENT ORANGE、そして、90年代半ばに突如復活したLAのYOUTH BRIGADEは、BETTER YOUTH ORGANIZATIONを率いて、全米各地のハードコア/パンクバンドと交流を深め、minothreatを西海岸に招聘したり、レーベルを通じて、、SNFU、STRETCH MARKSら、アメリカン・ハードコアの数々の名盤をリリースした。また、彼らは、ラフィン・ノーズのAAレーベルから7"インチを発表、日本デビューを果たした、初めてのアメリカンパンク・バンドでもある(ラモーンズやデッド・ボーイズは別として)。
 我々日本人の感覚ではわかりづらいが、アメリカは実に広大な国である。先に挙げたロサンゼルス近郊と、サンフランシスコ周辺、北カリフォルニアでは、東京と大阪ほどの距離がある。ヒッピー発祥の地、サンフランシスコは、急進的かつリベラル、それでいて牧歌的な土地柄として知られる。
そんなかの地の空気をいっぱいに吸い込んで登場したのがである。
 西海岸といえば、これらのバンドのほかにも、TSOL,ADLESCENTS、AGENT ORANGE(USA)、CH3など、過渡期的なバンドのほうが多く、WASTED YOUTHにせよ、MDCにせよ、CIRCLE ONEにせよ、スラッシュ的な方向性のバンドはむしろ少数派であるといっていいかもしれない。
たとえば、は、60〜70年代のサイケデリック/ハード・ロックをルーツにする、陰影のある音像を身上としていたし、はDEAD BOYSにも通じる(というか、そのまんまの曲まである。)、よりアーシーなロックンロール、はカントリーやサーフ・ミュージックを、同じくもサーフ・ミュージック、なかでもポップスよりのビーチ・ボーイズあたりに通じる、軽快で爽やか、ポップな音楽性を身上としていた。
先に挙げたオレンジ・カウンティ周辺のバンドも、土地柄かこうした音楽性を持ったバンドが多い。
 つまり、西海岸のバンドは、パンク登場以前のルーツ的な音楽への敬意、愛情を示すことに抵抗なく、むしろそれをアイデンティティに取り込んでいたといっていいのかもしれない。
 CH3は、イギリスのNO FUTUREレーベルとライセンス契約があったせいか、イギリスのパンク・ロックファンにも馴染み深いバンドである。この時期のイギリスの一連のパンク・バンド、VARUKERS、EXPLOITED、ONE WAY SYSTEMあたりも、ハードコアへの橋渡し的な役割を果たしたパンク・バンドといっていいだろう。

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